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新学習指導要領を理解しよう!⑧「小1プロブレム」「中1ギャップ」

1「小1プロブレム」「中1ギャップ」はこれからも課題

 小学校や中学校に進学した際に、 学校段階等間の接続がうまくいかず、 新しい環境になじめない、いわゆる「小1プロブレム」「中1ギャップ」については聞いたことがあると思います。 小1プロブレムは、 幼児教育から小学校教育へ指導が一変する段差を乗り越えられないために起こる不適応の問題と言われており、例えば「集団行動がとれない」、「授業中に座っていられない」などの子どもの状態です。

 中1ギャップは、 小学校から中学校に入学すると、学級担任制から教科担任制に変わったり、その他にも学校の授業方法や部活動を含む生活の変化になじめずに「不登校」となったり、「いじめ問題」が急増したりするといった現象を指しています。この課題は、以前から指摘されてきましたが、新学習指導要領においても、その辺りは意識されています。

2 新学習指導要領で意識された、幼・小と小・中の接続

 小学校の新学習指導要領の「総則」ではこれらの問題を解決するため、「小学校入学当初においては、幼児期において自発的な活動としての遊びを通して育まれてきたことが、各教科等における学習に円滑に接続されるよう、生活科を中心に、合科的・関連的な指導や弾力的な時間割の設定など、 指導の工夫や指導計画の作成を行うこと」としています。具体策として、幼・小の接続を意識した「スタート・カリキュラム」を組むことが生活科の「解説」に明示されました。さらに、小中の接続期の変化を緩やかにするために、「小中一貫型」の小・中学校や「9年一貫制」の義務教育学校も制度化されました。

 今後は「義務教育段階を終える段階で身に付けておくべき力は何か」と「高等学校卒業の段階で身に付けておくべき力は何か」のように、接続期の姿を明確にしておくためにも、各学校段階で「育成を目指す資質・能力(三つの柱)」がこれまでより意識される必要がありますね

採用試験では、「小1プロブレム」と「中1ギャップ」の意味と、原因、新指導要領で意識された解決策を整理して臨んでください。

●幼児教育でも「小一プロブレム」対策を考えていますよ。

hoiku-shigoto.com

●中1ギャップ解消の具体的アイデアが書かれていますので参考にしてください。

edupedia.jp