Egurotのブログ

教職勉強会の師範のブログ

新学習指導要領を理解しよう!⑦ 「学びの地図」

 新学習指導要領については、採用試験で多く出ますし、面接時にふと聞かれたときに答えられないといけませんので、これからも重要なキーワードの解説を続けましょう・・・

今日は「学びの地図」という言葉です。聞いたことありましたか?

1 「学びの地図」って何?

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新学習指導要領の登場の中で「学びの地図」という言葉がよく聞かれるようになりました。

 新学習指導要領は、これまで学校内だけで完結していた教育課程を、「社会に開かれた教育課程」という中心理念をもとに学校外にも共有していくことを明言しました。この話はすでにしましたね。

 そのため中教審は,新学習指導要領が「子供たちと教職員に向けて教育内容を定めるという役割のみならず,様々な立場から子供や学校に関わる全ての大人が幅広く共有し活用することによって, 生涯にわたる学習とのつながりを見通しながら,子供たちの多様で質の高い学びを引き出すことができるよう,子供たちが身に付ける資質・能力や学ぶ内容など,学校教育における学習の全体像を分かりやすく見渡せる『学びの地図』としての役割」を果たすようにと答申で提言しました。

 これまでは、教員のための学習指導要領であった性格を大きく変えたとも言えますね。

2 「学びの地図」の6つの役割

 これを受けて,学習指導要領の「学びの地図」としての役割を,6つの方向性として構造化して, 「総則」に組み込むことになりました。「学びの地図」の姿形がここに示されることになったのです。

 総則の目次を見ると、下に示した内容が順に書かれていることがわかります。

①「何ができるようになるか」(育成を目指す資質・能力)

②「何を学ぶか」(教科等を学ぶ意義と教科等間・学校段階等間のつながりを踏まえた教育課程の編成)

③「どのように学ぶか」(各教科等の指導計画の作成と実施,学習・指導の改善・充実)

④「子ども一人一人の発達をどのように支援するか」 (子どもの発達を踏まえた指導)

⑤「何が身に付いたか」(学習評価の充実)

⑥「実施するために何が必要か」(学習指導要領等の理念を実現するために必要な方策)

*総則ではこの後に道徳教育にというのが第6章として示されています。

 これこそ「学びの地図」という言葉の意味であり、新指導要領の「総則」の書き振りでもあるのです。

3 この6つの柱をうまく説明できるように

 採用試験では、学習指導要領は頻出のテーマです。特に新学習指導要領から示された「前文」と「総則」はとてもよくでます。

 この「学びの地図」という言葉の意味を頭に入れて、「前文」と「総則」をじっくり目を通すようにしましょう。この6つの柱で理解すると、新指導要領を構造的に理解できるようになります。

本日は、ここまで!