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教職勉強会の師範のブログ

教採に挑戦!⑥ 新学習指導要領2

いよいよ2回目です。昨日の1回目はできましたか?今日も頑張って、答えて、解答を確認しましょう。

07問

中学校学習指導要領(平成29年告示)に関する次の問いに答えよ。

(2019年度/香川県)

 次の[  ]内の文は、学習指導要領の「第1章 総則 第1 中学校教育の基本と教育課程の役割」の一部を示そうとしたものである。文中のX、 Yの(  )内にあてはまる語句は何か。あとの①〜⑥からそれぞれ一つずつ選んで、その番号を書け。

 

[ 基礎的・基本的な知識及び技能を確実に習得させ、これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、 判断力、表現力等を育むとともに、主体的に学習に取り組む態度を養い、個性を生かし(  X  )を促す教育の充実に努めること。その際、生徒の発達の段階を考慮して、生徒の(  Y  )など、学習の基盤をつくる活動を充実するとともに、家庭との連携を図りながら、生徒の学習習慣が確立するよう配慮すること。]

① 豊かな心や創造性の涵養

② 健康で安全な生活の実現

③ 多様な人々との協働

④ 言語活動

⑤ 体験活動

⑥ 体育・健康に関する活動

 

08問

中学校学習指導要領(平成29年告示)に関する次の問いに答えよ。(2019年度/香川県)

 学習指導要領の「第1章 総則 第2 教育課程の編成」の内容について述べた次の①〜④のうち、誤っているものはどれか。一つ選んで、その番号を書け。

 

① 各教科、道徳科及び特別活動の内容に関しては、例外なく、いずれの学校においても取り扱わなければならない。

② 各教科、道徳科及び特別活動の内容に掲げる事項の順序は、特に示す場合を除き、指導の順序を示すものではない。

③ 特別活動の授業のうち、生徒会活動及び学校行事については、内容に応じ、年間、学期ごとなどに適切な授業時数を充てるものとする。

④ 給食、休憩などの時間については、各学校において工夫を加え、適切に定めるものとする。

 

 09問

次の文章は、平成29年告示の小学校学習指導要領及び中学校学習指導要領に示される前文、並びに平成30 年告示の高等学校学習指導要領に示される前文の一部である。(A )〜(D )に当てはまる語句の組合せとして正しいものはどれか。 (2019年度/岡山県)

 

◆(小学校)

教育は、教育基本法第1条に定めるとおり、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期すという目的のもと、同法第2条に掲げる次の目標を達成するよう行われなければならない。 <中略>

これからの学校には、こうした教育の目的及び目標の達成を目指しつつ、一人一人の児童が、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる(  A  )を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な(  B  )を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、(  C  )な社会の創り手となることができるようにすることが求められる。このために必要な教育の在り方を具体化するのが、各学校において敎育の内容等を組織的かつ(  D  )に組み立てた教育課程である。

◆(中学校・高等学校)

教育は、教育基本法第1条に定めるとおり、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期すという目的のもと、同法第2条に掲げる次の目標を達成するよう行われなければならない。<中略>

これからの学校には、こうした教育の目的及び目標の達成を目指しつつ、一人一人の生徒が、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる(  A  )を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な(  B  )を乗り越え.豊かな人生を切り拓き、(  C  )な社会の創り手となることができるようにすることが求められる。このために必要な教育の在り方を具体化するのが、各学校において敎育の内容等を組織的かつ(  D  )に組み立てた教育課程である。

        

  1. A 他者 B 社会的変化 C持続可能 D計画的
  2. A 人間 B 社会的変化 C持続可能 D系統的
  3. A 他者 B 社会的変化 C平和D系統的
  4. A 人間 B 困難C平和     D系統的
  5. A 他者 B 困難C平和     D計画的

 

10問

次の文は、「小学校学習指導要領」(平成29年告示文部科学省)の「第1章 総則 第2 教育課程の編成」の一部である。文中の(    )に当てはまる語句を、下の選択肢から一つ選び、番号で答えなさい。(2019年度、宮崎県)

各教科等の授業は、年間35週(第1学年については34週)以上にわたって行うよう計画し、週当たりの授業時数が(    )ならないようにするものとする。ただし、各敎科・等や学習活鲂の偫質に応じ効果的な場合には、夏季、冬季、学年末等の休業日の期間に授業日を設定する場合を含め、これらの授業を特定の期間に行うことができる。

 

1 国の示す時数以上に

2 教育委員会の示す時間以下に

3 学校独自の時数に

4 教師の負担過重に

5児童の負担過重に

 

11問 

次の文は、中学校学習指導要領(平成29年文部科学省)の第1章「総則」の一部である。これを読んで問に答えなさい。    (2019年度/北海道)

 

2  特別な配慮を必要とする生徒への指導

 (1)障害のある生徒などへの指導

ア 障害のある生徒などについては、特別支援学校等の[  1  ]を活用しつつ、個々の生徒の障害の状態等に応じた指導内容や指導方法の工夫を組織的かつ計画的に行うものとする。

イ 特別支援学級において実施する特別の教育課程については、次のとおり編成するものとする。

(ア)障害による学習上又は生活上の困難を克服し[  2  ]を図るため、特別支援学校小学部・中学部学習導要領 第7章に示す[  2  ]活動を取り入れること。

問空櫊1、空櫚2に当てはまる語句の組合せを選びなさい。

 

ア 1−保護者又は地域の人材 2−コミュニケーション  

イ 1−保護者又は地域の人材   2−自立

ウ 1−助言又は援助                  2−コミュニケーション

エ 1−助言又は援助     2−自立

オ 1−助言又は援助     2−社会参画

 

 12問

 次の記述は、「中学校学習指導要領」(平成29年3月文部科学省)「第1章 総則 第4 生徒の発達の支援」 からの抜粋である。空欄[ ア ]〜[ エ ]に当てはまるものの組合せとして最も適切なものを、後の① 〜④のうちから選びなさい。    (2019年度、神奈川県)

 

教育課程の編成及び実施に当たっては、次の事項に配慮するものとする。

(1) 学習や生活の基盤として、教師と生徒との信頼関係及び生徒相互のよりよい人間関係を育てるため、日頃から学級経営の充実を図ること。また、主に集団の場面で必要な指導や援助を行う[ ア ]と、個々 の生徒の多様な実態を踏まえ、一人一人が抱える課題に個別に対応した指導を行う[ イ ]の双方により、生徒の発達を支援すること。

(2) (省略)

(3) 生徒が、学ぶことと自己の将来とのつながりを見通しながら、社会的・職業的自立に向けて必要な基盤となる資質・能力を身に付けていくことができるよう、[ ウ ]を要としつつ各教科等の特質に応じて、 [ エ ]の充実を図ること。(以下省略)

① ア カウンセリング  イ ガイダンス  

ウ 特別の教科道徳 エ キャリア教育

② ア カウンセリング  イ ガイダンス  

ウ 特別活動    エ 進路指導

③ ア ガイダンス    イ カウンセリング

ウ 特別の教科道徳 エ 進路指導

④ ア ガイダンス    イ カウンセリング

ウ 特別活動        エ キヤリア教育

 

13問

次の文章は、新学習指導要領総則における「学習評価の充実」について、各校種で同様の記述が見られる部分である。(ア)〜(ウ)にあてはまる語句の組合せとして正しいものを①〜⑤から一つ選べ。なお校種によって表現が異なる部分については(    )内に示している。    (2019年度/島根県

児童(生徒)の(ア)などを積極的に評価し、学習したことの(イ)を実感できるようにすること。また 各教科等の目標の実現に向けた学習状況を把握する観点から、単元や題材など内容や時間のまとまりを見通しなズ ら評価の場面や方法を工夫して、学習の過程や成果を評価し、(ウ)や学習意欲の向上を図り、資質•工夫の窄 成に生かすようにすること。

                           

① ア テストの点や(テストの点や到達度)授業態度            

イ 結果や効果   

ウ カリキュラムの改善

② ア テストの点や(テストの点や到達度)授業態度            

イ 意義や価値   

ウ 指導の改善

③ ア よい点や(よい点や可能性)進歩の状況        

イ 意義や価値   

ウ カリキュラムの改善

④ ア よい点や(よい点や可能性)進歩の状況        

イ 結果や効果   

ウ カリキュラムの改善

⑤ ア よい点や(よい点や可能性)進歩の状況        

イ 意義や価値   

ウ 指導の改善

 

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  • 07問の解答  X ③ Y ④

ここでは、中学校学習指導要領の知徳体のうち、知に関する目標が示されています。

問05で出てきた、小学校指導要領の知に関する目標と比べてみれば明らかなように、児童・生徒という表現の違いを除けば、両者は同じです。

なお、問題文の最後に出てくる「家庭との連携」の法的根拠は教育基本法第13条です。これも合わせて確認しておくといいですね。

 

  • 08問の解答 ①

この問題は、中学校学習指導要領総則「第2 教育課程の編成」の「3 教育課程の編成における共通的事項」からの出題です。①は「例外なく」いずれの学校においても取り扱わなければならないとしている点で誤りです。

 

  • 09問の解答 1

「自分のよさや可能性を認識する」ことが求められている背景には、日本人の自己肯定感が他の国と比べて相対的に低いことが挙げられます。また、現代がグローバル化、価値多元化の進行に伴って、多様な他者と協働しながら問題を解決していくことが求められるようになっていることも押さえておきたいですね。

 

  • 10問の解答  5

「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な

方策等について(答申)」(2016年)では、「何ができるようになるか」「何を学ぶか」など、学習する子どもの視点に立って、育成を目指す資質・能力を整理する必要があると指摘されています。この点が理解できていれば、解答の語句が「児童の負担過重」であることに気付けるでしょう。なお、通常35週で年間の授業時数を計算しますが、1年生に限っては年間の授業週が34週となっていることも覚えておいてください。なぜ?そりゃぁ、入学式は1学期の始業式の1週間後ぐらいだからですよ。皆さんも高学年の時には新入生を迎える準備をしたでしょ?

 

  • 11問の解答 エ

この問題は、中学校学習指導要領総則「第4生徒の発達の支援」のうち、「2特別な配慮を必要とする生徒への指導」からの出題ですね。

空欄1については、特別支援学校には、専門性が高いことから特別支援教育に関する地域のセンター的機能を果たすことが期待されていることを押さえておきたいですね。

センター機能として、近隣の学校の難しいケースへの指導助言もあります。時には校内委員会に出席してもらったり、学校内の研修会で講師をしてもらうこともあります。

また、空欄2については、学校教育法第72条には特別支援学校の目的を「学習上又は生活上の困難を克服し自立を図る」と定めいることを受けたものであることを覚えておきましょう。

 

  • 12問の解答 ④

 ア.イの問題は生徒指導に関する問題です。個別の場面では「カウンセリング」と集団の場合は「ガイダンス」を活用するとなっており、似ているので間違わないように。

 ウ.エは新学習指導要領に初めて登場した「キャリア教育」に関する問題です。キャリア教育は、特別活動だけではなく、そこを中心に各教科等でも行われることをしっかり理解しておきましょう。

 

  • 13問の解答 ⑤

この問題は、学習指導要領総則「第3 教育課程の実施と学習評価」の「2学習評価の充実」からの問題です。ここでは、よい点や進歩の状況を積極的に評価すること、学習したことの意義や価値を実感できるようにすることの2点が特に重要です。なお、学習評価と関わって、観点別評価が4観点から新学習指導要領以降は「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点に整理されることも頭にしっかり入れておきましょう。