Egurotのブログ

教職勉強会の師範のブログ

教員採用クイズ② 教育心理学から(1)

 教育心理学の勉強は進んでいますか?教員採用試験では、人名や用語の結びつきが基本的は出題されますが、次のように、あれ?そうだっけ?と思わせるような、まどろこしい問題になると、間違いやすいですね。

ですから、意味もわからず用語を丸暗記していても、得点につながらないケースも多くあります。

 そこで、今回、回答の欄に「さらに詳しく知ろう!」と、わかりやすく解説しているHPをリンクしておきました。読み物としても面白いので、一読すれば50%は記憶に残ります。じっくり読んでノートにまとめると90%頭に残ります!頑張って、自学自習をしましょう!

問題です!◯かな,×かな?

Q1 レバーを押すとえさが出てくる仕掛けを施した箱に入れた「ラット」の実験から、「オペラント条件づけ(道具的条件づけ)の理論」を提唱したのはスキナーである。

Q2 脱出のためにさまざまな行動が必要な問題箱に「猫」を入れた観察実験を実施したトールマンは、脱出経験を繰り返すことで、無駄な反応が減り、適切な反応だけが残り短時間で正解(脱出)に達するようになるという「試行錯誤説」を唱えた。

Q3 観察者が他者(モデル)の行動を観察するだけで獲得される学習過程を、セリグマンは「社会的学習理論」として提唱。人間行動の変容や形成にはモデルの行動を観察することが重要であると指摘した。

Q4 賞罰や競争などによって支えられていた行動が、知的好奇心や興味関心による行動に移ることを「アンダーマイニング現象」という

Q5 ソーンダイクが提唱した、刺激と反応の結果(効果)が満足いくものであるとき、その結果は強められ、満足いかないものであるときは弱められるという原理を「ヤーキーズ・ドットソンの法則」という。

Q6「発達の最近接領域」とは、学習者の特性に適した教授方法を採用しなければ、最大の学習効果を上げることはできないという考えをいう。

Q7 エビングハウスは、無意味綴りを用いた記憶と忘却の実験を実施。記憶した情報が時間経過とともに、どのように忘れられていくかを「忘却曲線」として表した。

 

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しっかり説明して◯か×がわかれば、合格だよ!

ここから、解答編です。

 

 

 

 

 

 

A1◯スキナーは、オペラント条件づけの理論に基づき、ティーチング・マシンを用いた個別学習法であるプログラム学習を提唱した。

  • スキナーの学習理論がうまくまとめてあるHPでさらに詳しく知ろう!

https://kodomo-manabi-labo.net/programmed-instruction

 

A2×「トールマン」ではなく「ソーンダイク」。トールマンは、多くの選択肢からなる装置(実験迷路)の先に行くとエサが得られる訓練をラットに実施。ラットはどこに行けばエサ が得られるかを理解し、認知地図を形成したとするサイン・ゲシュタルト説を唱えた。

  • ソーンダイクの「猫の実験」やトールマンの「認知地図」について詳しく知ろう!

https://psychoterm.jp/basic/learning/trial-and-error

 

A3× 「セリグマン」ではなく「バンデューラ」が正解。「観察学習」「モデリング」は社会的学習理論に基づくもの。セリグマンは、適切な対処法 がない事態を経験すると、たとえ容易に対 処できる状況であっても自発的に解決策を見いだそうとしなくなる「学習性無力感」という現象を提唱した。

  • バンデューラとセリグマンの説を詳しく知ろう!

https://skyosai.com/l022

 

A4 ×「アンダーマイニング現象」ではなく「機能的自律」。

アンダーマイニング現象とは、機能的自律とは反対に、知的好奇心等による行動(内発的動機づけによる行動)が賞罰等を与えたことにより、報酬を得る、罰を逃れることに重きが置かれた行動(外発的動機づけによる行動)になることをいう。

  • 「機能的自律」と「アンダーマイニング現象」を詳しく知ろう!

https://cupuasu.club/motivation-undermining-effect/

 

A5 ×「ヤーキーズ・ドットソンの法則」ではなく「効果の法則」。

ヤーキーズ・ドットソンの法則とは、学習活動における動機づけは適切なレベルにある必要があるという理論。

  • 「効果の法則」をさらに詳しく知ろう!

https://dialog-coach.link/edward-thorndike/

  • 「ヤーキーズ・ドットソンの法則」を詳しく知ろう!

https://learn-tern.com/yerkes-dodson-law/

A6 × 「発達の最近接領域」ではなく「適性処遇交互作用」。クロンバックが提唱した考え。発達の最近接領域とは、学習過程における子どもが一人でやり遂げられる水準と、教師等の手助けがあれば達成できる水準の差のこと。ヴィゴツキーが提唱した理念であり、 教育とは、発達の最近接領域(発達しつつある水準)を超えるための援助であるとした。

  • 「適性処遇交互作用」について詳しく知ろう!

https://psychoterm.jp/administration/education/aptitude-treatment-interaction

  • 「発達の最近接領域」について詳しく知ろう!

https://learn-tern.com/proximal-development/

A7 ◯ エビングハウスは、記憶と忘却の実験を自分自身が被験者としておこなった。一般に、覚えたことは短時間経過とともに忘れてしまうが、条件によっては、覚えた直後より一定時間経過した後の方がよく思い出されることがある。こうした現象をレミニセンスという

https://ryugaku-kuchikomi.com/blog/ebbinghaus-the-forgetting-curve/