Egurotのブログ

教職勉強会の師範のブログ

学校における働き方改革について④

1 教師の仕事の切り分け 

 さて、働く時間を縮減するには・・・と言うお話の続きです。

 その答えで真っ先に浮かぶのは「仕事を減らせば良い」ですよね。

 日本型の教育は、諸外国では関わらない部分も手厚くやるが特徴でしたが、今はそうも言ってられない切羽詰まった状況です。でも、日本型の良さも残すのも目的の一つだし・・・

 平成29年12月に中央教育審議会から出された「学校における働き方改革に関する総合的な方策について(中間まとめ)」では、これまで学校や教員が担ってきた業務の見直しが提言されました。

 学校の業務には大きく分類すると「学習指導」「生徒指導・進路指導」「学級経営・学校経営業務」があります。これに加えて関連する業務もどこまでやるべきかが曖昧なまま、教員が慣習的に行っている実態があります。

 そこで、必要性が乏しい慣習的な業務については思い切って切り離し、学校の業務を「①本来は誰が担うべき業務であるか」「②負担軽減のためにどのように適正化を図るべきか」と言う視点で業務の見直しを行うことになりました。その仕分けを行うと次図のようになります。

 当然、今まで教師が主としてやってきたことをしなくなるのですから、それに代わって誰が行うかも示されています。

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この中身は、重要ですので頑張って覚えるようにしましょう!

 このように、やっていたことを知らん顔して突き放すのではなく、誰かが代わって行うというのが基本姿勢です。

 実はこれまでも、学校を支援する仕組みとして、地域で顔の広い方に「地域コーディネーター」という役割をお願いして、学校では様々なボランティアを紹介していただいてきました。

 また、部活動でも学生や地域のボランティアに謝礼金を出して関わっていただいています。

 今回の、見直しで「教師のやるべきこと」を明言することで、「すいませんね、本来我々がやる仕事なのですが・・」を遠慮しながら頼むのではなく、それらの方々に「チーム学校の仲間として」お願いすることができるようになるのではないかと思います。

 

2 様々な課題と何をすべきかを考えてみよう

 ただ・・・・問題なのは、本当にそれらの仕事を引き受けてくれる方が、簡単に見つかるかですね。

 まだまだ、学校をめぐる「働き方改革」は、道半ばです。

 教職を目指すみなさんは、自分なら「働き方改革」の趣旨をどう解釈し、どうのようなことを実行できるかを考えて見てくださいね。

 勉強会が再開できたとき、皆さんの考えを聞かせてください!   

 

江黒友美